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良い旅を

旅と珈琲、読書を偏愛する者。

無計画による産物が新しい未来を切り開く~家族無計画を読んで~

「家族無計画」楽しく読ませてもらった。

 

夫の暴挙、18歳での出産、離婚、子育て。

タイトルにある通り、無計画によって生じる様々な出来事が赤裸々に描かれている。

本来事実だけを羅列すると悲劇のストーリーにしかならないはずだ。しかし、この本を読んでいる間に悲しい気持ちにさせられたのはほんの数回あったかくらい。理由は著者の明子さんが面白い捉え方と思考をしているからだと読み進めていくとわかる。悲劇的な出来事もなぜかユーモアに描かれている(もちろん時が経って、当時に比べ客観視できるようになったこともあるだろう)。

書評を書くことはどうも苦手だ。というか、どう書いていいのかわからない。

本の内容に沿って感想を書いてしまえば、ネタバレになってしまう。

ここでは、この本を一冊読み終えて、明子さんが伝えたかったメッセージを自分なりに解釈してみたい。

世の中では計画的なことは良しとされ、無計画は悪とされる傾向がある。

ただ、この本を通して、無計画も無計画でおもしろいと改めて実感した。

人はなぜ計画をたてるのか?

なにかしらのゴールを決めて、そこから逆算して計画をたてる。つまり、計画によって生じる出来事の大半はわかりきった未来or予想していた未来だ。

逆に無計画というのは、結果が見えない。ゴールを見据えた行動ではないからだ。

でも、その予想もしていなかった結果が次の新しいこれまた予期していなかった行動を呼び起こしてくれると考えると、なかなか面白い人生になると思えないだろうか?

この本はまさに、無計画から生じた出来事に対して新たな(異なる視点の)意味付けをされてきた明子さんの経験談と言えよう。

自分の未来の何割が予測可能で、ほかの何割が予測不可能なのか。10割予測可能を安定安心と捉える人もいる。その一方で、決まり切った人生はつまらないと予測不可能な人生を自ら歩む人もいる。

結局人生の幸福度は物事への捉え方で決まるのではなかろうか。たとえ無計画性によって生じた悲劇的な出来事であっても、捉え方ひとつで面白い人生にできちゃうよ?って明子さんは本書を通じて伝えたかったのではないか。少なくとも、世間一般の慣例に沿って生きることがすべてじゃないと私に教えてくれた。

私の場合、つい最近学生の身分で子を授かり、学生結婚をした。自分の未来は他人の人生に比べたらエキサイティングで予測不可能だろう。

それでも、どこかワクワク感を感じずにはいられないのは、決まりきった人生を好まない性格と、この本を読んで改めて世の中にはいろんな人生があり、捉え方1つで無計画が生んだ出来事を好転させられると体感したからだろう。

一度明子さんには面と向かってお会いしてみたい。育児の話や、人生について、質問してみたいことはたくさんある。

いろんな人生があるんだよと、他人の人生を疑似体験できる読書の効能をまさに実感した一冊であった。

 

 

一部無料で本の内容が公開されているので、載せておきます。

cakes.mu

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