良い旅を

旅と珈琲、読書を偏愛する者。

高城剛著「空飛ぶロボットは黒猫の夢を見るか」読了

高城剛空飛ぶロボットは黒猫の夢を見るか?読み終わりました!!

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1時間もあれば、ぱっと読めちゃいます。
毎週メールマガジンを通して高城剛の知見は得ているのですが、やっぱり一冊の本にまとまっているとより体系的に彼の考えが頭に入ってきます。

相変わらずタイトルはむちゃくちゃ笑
ドローン本ってこれだけじゃわからないでしょ・・・。。

本の内容は、
ドローンって何?
本人が実際に見て回ったドローン先進国(米国、中国、フランス)現状把握
日本のドローン産業の現状と今後の活路
ドローンの未来

最初から最後まで一貫してドローンの話だけです。しかし、ドローンが現代テクノロジーの集大成と考えると、ドローンの展望がそのまま科学技術の未来を語っているのじゃないか、そう思わされる内容でした。

本書を読んで感じて、改めて中国は凄いと感じました。
いまだにmade in china のことをディスったり、マナーがどうたらとか言って、あたかも日本が優位性を保っているかのような発言をよく耳にしますが、とうの昔に日本は中国に追い越されて、米国が抜かれるのも時間の問題だと思いました。
ちなみに高城さんが考えるドローン先進国3国の現状は、圧倒的にアメリカ<<中国 (フランスは競争から外れているので除外)。

歴史を振り返りながら、アメリカは産業の中心をハードの開発からソフトの開発に転換することで大国の地位を維持してきたと彼は言います。車メーカーからgoogleapplefacebookなどに中心企業が変わったとイメージすればわかりやすいですね。ちなみに、いつまでも「ものづくり大国」と言い張って、一つの産業に固執したり、企業存続をし続けようとしているどこかの国家と比較するとアメリカはchangeがすごい上手にできてるんだなと感じます。
形あるテクノロジー(ロボット)などは、ハードとソフトの2つから成り立ちます。
ドローンで言えば、ハードが飛行性能を司り、ソフトが機能や使い方を司ります。
クリス・アンダーソン率いる3Dロボティクスは、ドローンが今後新たなインフラになっていくイメージ、思想を持っています。つまり、彼の中には確固たるドローンの使い道(ソフト面)が見えているのだと思います。しかし、こうドローンを動かしたいと思って、思い通りにドローンが動いてくれないと意味を成しません。現在、ドローンのハード作りは米国企業も中国での生産が主で、結局ハード作りは中国の独占に近い形になっているそうです。
一方、中国企業のDJIはハードもソフトも一貫して自社で開発をしています。ハードとソフトの両方を自社開発する一番のメリットは、ハードの問題をソフトで、ソフトの問題をハードで解決できることにあります。結局テクノロジーにおけるハードとソフトは両輪のような関係なんですよね。その片方の車輪を他社に委ねてしまっている米国はことを思い通りに進めることができないというのが結論です。

ちなみに日本の場合は、いまや外注される側に成り下がってしまってハード提供国になってますよね。
0から1を生み出すソフトの開発には向いてないのかなとよく考える・・・・笑

こちら、目に止まった引用です。


余談だが、イノベーションは政治・経済の中心ではなく、「辺境」で生まれる。
アメリカの場合、政治の中心はワシントンDCで経済の中心はニューヨークだ。しかし、T型フォードが大量生産されたのはデトロイトだし、IT革命で中心的な役割を果たしたのはサンフランシスコ近郊のシリコンバレーだった。なぜか?
答えはシンプルだ。保守的で既得権に溺れた権力の目の届く場所ではイノベーションは起きない。政府や大企業の色気を気にして、自由な発想ができないからだ。権力から遠く離れ、自由闊達なフロンティアでこそ、革命は起きる。



革命は振り返ってみると大きな転換点とひと目でわかるが、変化の真っ最中にいるとそれが革命だとわからないもの。
コンピュータはただのプログラミングができる玩具と思われていたし、eメールもお遊び扱いされていた。
産業革命が起きて自動車がイギリスで完成したとき、時の既得権層はその使い方をしらず馬車の基準にあわせて最高時速6km規制をかけて走らせていたらしい。それで結局、ドイツとフランスに自動車産業の地位を譲ったとか今考えると馬鹿らしいけど、当時はわからないんでしょうね。


高城剛さんに関しては、人によって好き嫌いが非常に分かれますが、独自の視点を持っているということ、先見性があるということは間違いありません。歴史を知るということは未来を知ることという彼の言葉は的を得ていると思います。
それでは今日のところはここらへんで!!